学会紹介
ご挨拶
密教図像学会
会長 森 雅秀
密教図像学会は故佐和隆研博士の提唱で、仏教学・密教学と仏教美術・密教美術との接点である仏教図像・密教図像の研究の重要性に着目した、学際的な学会として発足しました。
インド・チベットでは密教は歴史的に仏教の最終段階にあり、それゆえ密教は部派仏教(小乗仏教)、大乗仏教をも包摂する位置を占めています。密教図像学会はそのような見地から、狭義の密教に限らず、幅広く仏教、あるいはそれと関わる異宗教をも含め、広くアジアに伝播し、それぞれの地域に伝えられ、根づいた仏教の図像を軸にして、美術や儀礼、思想や教義などに関心を持つ研究者、および本学会の趣旨に賛同し、研究機関に所属しない方々にも門戸を開いた学会です。
毎年1回(通常、12月)の学術大会と、2回の見学会(通常、学術大会の翌日、および夏)を開催しています。学術大会の研究発表の成果は、査読制のもとに学会誌『密教図像』に論文が掲載され、毎年1回刊行されます。若手の優秀な研究論文に対しては、委員会の審議を経て「佐和隆研博士学術奨励金」が授与されます。
見学会は貸切りバスを使っての寺社拝観の旅行です。冬の見学会は、学術大会開催地近くの寺社を巡る1日の見学会で、夏の見学会は地方の寺院巡りを含む1泊2日の旅行です。見学会は他の学会に見られない本学会の特色で、これまで日本各地の多くの寺社の拝観の旅行を行ってきました。
図像作品を中心とした仏教研究に貢献すべく、学会一丸となって邁進してまいります。よろしくご協力、ご支援いただきたくお願い申し上げます。